2006年04月15日

仮眠時間と労働時間・賃金の関係

労働時間とは、「使用者の作業場の指揮命令下にある時間または使用者の明示または黙示の指示によりその業務に従事する時間」と定義されている。

では、
上の労働時間の定義を踏まえ、事業場内で「仮眠時間」がある場合の、その仮眠時間の取り扱いはどうすればよいのでしょうか?

例えば、介護の仕事の夜勤勤務。16時間(所定就業時間)で内3時間が休憩(仮眠)の所定労働時間13時間で、所定賃金とは別にこの夜勤勤務に対して夜勤手当として8000円支払っているケースで考えると、

休憩3時間を与えていますが、実際は「労働から解放されていることが保障」されている状態とは言えず、上記の考えに基づきこの3時間に対しても賃金、割増賃金の支払い義務が発生します。

これは、
不活動時間である仮眠時間が労働時間にあたらないためには、単に実労働に従事していないということだけではなく、労働からの解放が保障されていることを要する。つまり、仮眠時間中は、外出しようと施設内にいようと労働者の自由とし、完全に労働から解放されていることが保障されている場合のみに、休憩時間に該当し、労働時間としなくてもよいわけです。

恥ずかしい話、“労働から解放されていることが保障されている場合のみに、休憩時間に該当し、労働時間としなくてもよい”という前提条件のところがスッポリ抜けており、
単純に3時間休憩を与えているのだから、これを労働時間としてカウントする必要なしと大きな勘違いをしていました。

ほんと、ここは基本中の基本の部分でスヨネ。(照)

3時間の仮眠休憩中に実労働があった判断される際の“労基法上の労働時間と賃金”の関係を、以下の「大星ビル管理事件」での判例で明確に示されています。

「所定労働時間外のある時間が労基法上の労働時間とされても、そこから当

然に労働契約上の賃金請求権が発生するわけでなく、賃金

請求権の有無・内容は当該労働契約の解釈によって定まる。判例も同様に解

釈しており、深夜の仮眠時間に対応する賃金について、労働契約が労働と賃

金の対価関係である以上、仮眠時間につき就業規則等に明確な賃金支払規定

がないからといって、直ちに賃金不払いの合意があるとはいえないが、賃金

規定に別途、泊り勤務手当を支給すると規定があることを重視して、労働契

約上の賃金請求権を否定している。ただし、この場合には労基法

37条の割り増し賃金の不払いが生じるため、使用者は同13条に基づいて

割増賃金の支払い義務を負う
ことになり、時間外・深夜およびそれ

に対応する割り増し賃金額の算定が必要となる。」

これは、全仮眠時間に対し割り増し賃金(1.25倍)の支給を求める労働者の主張が認められず、
本件の事実関係では、1.0部分(通常賃金)は泊り勤務手当として支払い済みであり、仮眠時間に対する0.25の支払い(37条による割り増し賃金)で足りるとしたものでした。

先ほどの介護の夜勤勤務で考えると、
休憩3時間に実労働が入った場合は、夜勤手当を支払っていれば、その休憩時間3時間分の深夜割増を支給してれば法律的には問題ないということです。

ということであれば、夜勤に入る場合、休憩・仮眠時間に急にお客様からのコールで仕事が入りケースも多いので、あらかじめ休憩3時間分を労働時間として考え、その深夜割増分を夜勤手当の中に算入しておけば全く問題が生じないことになります。(夜勤手当の計算根拠、3時間の内1時間は休憩を必ず取り、残りの2時間を実働したものと見なしあらかじめ深夜割増として
計算、夜勤手当に算入する云々と就業規則に定めておく。)


ここらへんの考え方、問題処理方法等が労基法上の労働時間の難しさであり、面白さでもあります。
1年単位の変形労働時間、1ッ月単位の変形労働時間、裁量労働制、事業外労働のみなしを含めて、労働時間制の導入・運営と賃金との関係のコンサルティングだけでも、十分企業ニーズがあるのではと思うのですが、皆さんはどのように考えられますか?



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2006年04月06日

プロの仕事をもっと信用せんかい!

前回、法改正における定年年齢の引き上げの問題に関連して就業規則変更の記事を書きましたが、

今日、担当者より電話が入り、労働基準監督署に無事、提出したとの連絡がありました。

それにしても、私が就業規則と嘱託社員規定を作成してから提出までずいぶんと時間がたっており、なぜこんなに、提出が遅れたのか担当者に理由を聞くと、

実は、「医院長の命令で、変更作成した就業規則と嘱託社員規定を弁護士にリーガルチェックしてもらえ」という話になり顧問弁護士の方でチェックの作業が入ったことを初めて知りました。

「何んだそれ!」

就業規則における“継続雇用制度”導入程度の問題で、わざわざ弁護士にリーガルチェック依頼するかよ?
それも、就業規則のプロである社会保険労務士が作成したものを!

おまけに、担当者に
「本年度より62歳に引き上げればOKなのに就業規則には65歳になっているので、これ訂正したほうが良い」という弁護士から的を外した助言があったそうです。

この先生もマイナーな法律である「高年齢者等雇用安定法」を慣れないながらきっと調べたはずですが、

ただ、
@ 平成25年4月1日より65歳に引き上げられるこということ

A 60歳定年、以後継続雇用制度を導入する
B 希望者全員が対象
といったことが労使自治で決定された過程を知らずに、たんに法文上のチェックをいれただけですから、上記のような助言になるのです。

医院長先生、就業規則は職場の実情や労務管理と密接に関係しており“そこを十分理解した上でないと”就業規則はつくれませんし、チェックできません!

就業規則はたんに法律条文の羅列で完結するものではなく、「会社と従業員が相互に良好な関係を築き、気持ちよく働けるための」一つの仕掛け、ル−ルという重要な側面をもっているのです。

そこを分かっているのは、顧問弁護士でなく、社員であり社会保険労務士である私ですヨ。

最終的には、担当者より上記項目を説明し、私が作成した就業規則を変えることなくチェックが終了しましたが、

法律関係は全て弁護士にまかせれば安心という短絡的なこの経営者の発想、
社会保険労務士の仕事、専門が何なのか理解していない、この悲しい現実に

ホント、疲れました今日は。



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2006年04月03日

休業と賃金の関係は難しい!

所定労働日であるにもかかわらず、会社の都合で労働者を休ませる日(労働義務を免除する日)を「休業」という。

例えば、臨時休業、生産調整等のための一次帰休・自宅待機などがある。
この休業と賃金との関係は、以下のように2つの考え方があります。

@ 民法による100%の請求権
民法536条2項は「債権者(会社)の責に帰すべき事由に因りて履行を為すこと能はざるに至りたるときは、債務者(労働者)は反対給付を受くる権利を失わず」と定めている。
すなわち、会社の責任で労働の提供が出来なかった場合、労働者は給料全額を請求できるということです。
よく、「一時帰休に対して賃金90%補償」などといった労使合意が新聞などで報ぜられることがありますが、これは労使が労基法上の休業手当の60%を上積みしたとの認識をもつかもしれませんが、民法上は100%の請求権があるのに労働者側が10%まけてやったということになります。

A 労基法により60%以上の請求権
 労基法26条は、「使用者の責に帰すべき事由による場合」には、平均賃金の60%以上の手当ての支払いを使用者に義務づけている。これが、いわゆる休業手当です。
使用者の帰帰事由は一般的に、民法の場合より広く、天災事変などの不可抗力に該当しない限り該当します。

@で上げた、一時帰休は当然のことながら休業手当の対象となる。
すなわち、会社は民法上の責任(100%)と労基法上の責任(60%以上)の双方を負おうことになる。

では、その違いはというと、労基法上の責任である休業手当の支払いは、刑罰(罰金30万円)によって強制(強制法規)されており、不払いの場合には同額の付加金(労基法114条)の支払いまで命ぜられる点になります。
ちなみに、民法の場合は任意規定になります。(労使間の特約があれば排除することが可能。実際に全額を支払わせるためには民事訴訟が必要となる。) 
すなわち、民法536条2項においては当事者間の契約によって無効になる可能性もあり、労働者保護の立場から民法の特別法である労基法によって最低60%の賃金を保障させるという考え方です。


では、
以前、私がブログで取り上げた「自宅待機」(懲戒の内容がまだ確定されず業務上の必要から自宅にて待機させる)ケースの賃金補償の問題は、どのように法律的に考えればよいかというと、

私見では、労基法26条により平均賃金の60%の賃金を支払えば問題ななしと考えます。

ただし、その該当従業員より民法536条2項より残りの40%支払えという民事訴訟をおこされた場合は(40%分)を支払わなければならないいう可能性がでてきますので、
上記の点を考慮して最初から100%支払ってしまうのも一つの方法と思います。

いずれにしろ、休業が発生した場合には@民法536条2項とA労基法26条の関係及び相違は押さえておく必要があると思い本日、紹介させて頂きました。


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2006年03月31日

就業規則で会社を元気にする

本日、下田さんの「なぜ就業規則を変えると会社は儲かるのか?」を再読しています。
以前、読んだ際の感想は「就業規則の整備で会社の業績を向上させる」という視点は面白いと思いましたが、反面実際それを実現させるのは難しいのでという気持ちがありました。

就業規則を労務上のリスク回避の手段だけとして考えるより、会社とそこで働く社員を元気にする仕組みとして活用できれば生産的ですね。

実際は、自社を含めて、私の回りを見渡しても就業規則を経営のツールとして活用している会社はまだまだ少ないのが現状です。

ただ、最近
就業規則作成のプロである社会保険労務士のスタンス、力量によって会社、顧客がもつ就業規則に対する既成概念を変えることが出来るのでは?とフット思うようになりました。

そんなことで、下田さんの書籍は、作り手である「社会保険労務士」がどの様な視点で就業規則を作成するべきか、また就業規則を通して“会社と社員の良好な関係”どのように構築するべきかということを再考させてくれる良本であると思います。

実際、就業規則によって“会社の業績を向上”させている下田さんのコンサルとしての力は凄いですね。 本当にいい仕事していると思います。


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2006年03月24日

チョットした武器、労働基準法

「甚平さん!お願い教えて、これどう考えればいいの?」今日も、事業所の休よ計算担当者から電話の問い合わせがあった。

質問自体、そんなに難しいものは殆どない。
ごく、基本的な質問。または、就業規則および賃金規定を良く読めば書いてあること。

すなわち、給与計算担当者の労働基準法の勉強不足か規定をよく読んでいないところに原因があります。

よくある質問ベスト5(わかっていないところ)は以下の通り、

 1.1ヶ月単位の変形労働時間にける残業時間の算定方法
 
 2.振替休日と代休の違い(振休処理すべきところ誤って代休で処理、
   オマケニ割増賃金未払い)

 3.日給月給制、所定労働日数と所定労働時間の関係

 4.法定休日(1週1日 OR 4週4日)と休暇の違い

 5.賃金の端数処理方法、残業時間の計算方法

なんだ、全部基本的なところじゃん。甚平さんの会社、レベル低いのでは?なんて笑わないで下さい。

私だって社会保険労務士の資格を取る前、“休日と休暇”の相違なんて考えたことすらありませんでした。
ここで言いたいことは、有資格者にとって当たり前に“知っている事”であっても一般的には、かなり“知られていない or 勘違いされている”ということです。

管理職研修で、“休日と休暇”の相違を理路整然と説明すると、
参加者は一様にざわめき、「えええ...そんな違いがあるんですか。知らなかった!」という歓喜の声があがります。

私の会社は業種的に、1ヶ月単位の変形労働時間で勤務表にて時間管理しています。
ホントウであれば、1から4に関してじゅうぶん理解していないと、勤務表なんて作成できないのですが、
勤務表上、所定労働時間170時間で給与計算すべきところ、所定190時間で計算していたなんて恐 〜 い話もあります。

こんな感じで、実に給与担当者ですら実務上、間違ってしまうところ、悩んでしまうところが、多々あるのが、中小企業の実情です。

これから開業しようとお考えの同士の皆さん、人事総務の実務経験が「無いという理由」で決してしり込みしないで下さい。

何故ならば、
我々が“保有している労働基準法”の基本的な知識は、あなたが思ている以上に、中小企業の現場でじゅうぶんに活用できる武器になりえますから。



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2006年03月19日

就業規則について考える

前にも書いたと思うが、グループ企業全体の就業規則における作成、変更の作業は、私一人で対応している。

各法人よりの運用上の質問、行政からの指導、監査への対応および現場の労務担当管理職への教育を含めて、幅広く業務を行っています。

そんなことで、私は
グループ内では労働法務のプロとして、どうやら見られているようです。

しかし、いろいろな事例、相談を受ける中で
今まで我流で学んできたので、本当にこれで良いのかと判断に悩むこともタクサンあり、まあプロとしてはまだまだ程遠い状態にあると思っております。

そんななか最近、自分自身、ふっと
『何のために就業規則は必要なのか?』
『会社、従業員にとって就業規則とは?』
という哲学的かつ非常に核心的な疑問を抱くようになりました。

なぜこんな疑問を抱くようになったかと言うと、
それは、せっかく一生懸命に作成した就業規則を、一般社員は言うには及ばず、社長も役員も管理職も読んでいないという状況! があるからです。
でも、読み手の視点で考えれば『就業規則の中身は、法律・条文がぎっしり』でとても気軽に読める内容のものではなく、当然と言えば当然のことと思われます。

これは、
今まで、就業規則を企業内コンプライアンス確立、個別労働紛争の際の防衛手段といったように、どちらかといえば『予防法務』的な位置づけで考えられてきところによるものではと思われます。

問題が発生して初めて、就業規則の該当条文を見て、それで対応し問題処理する。 問題が複雑な場合は、専任の甚平に確認すればよい。
それで、就業規則の役割はとりあえず終了。 こんな感じです。

就業規則を『予防法務』的な役割だけで捉えてしまって本当によいのでしょうか?

社長はじめ一般社員までが『就業規則』に対して興味をもち、“人と組織”を活性化させる手段として就業規則を、モット有効に活用することができないであろうか?

その問いに対す明確な『解』は残念ながら今は、まだ無いです。

ただ、
就業規則=労働法務という固定観念から少し離れて、就業規則というものを再考する必要があると考えています。

まだ漠然としていますが、
“人と組織”を活性化させる手段として就業規則、それが私にとっての今後のテーマになりそうです。
それには、まだまだいろいろと勉強する必要がありますが。

あなたにとって、就業規則をどのような視点で作成されますか? 
就業規則作成のプロである社会保険労務士として...


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2006年03月15日

自宅待機と出勤停止の違い?

『自宅待機』と『出勤停止』の相違を正しく理解されていますか?

恥ずかしい話、私、どうも正しく理解していなかったようです。

労働法第7版 菅野 和夫著によると

@ 『出勤停止』とは、服務規律違反に対する制裁として労働契約を存続させながら労働者の就労を一定期間禁止することをいう。出勤停止期間中は賃金が支給されず、勤続年数にも参入されないのが普通である。

A 『自宅待機』
解雇や懲戒解雇の前置措置として、それらの処分をするか否かにつき調査または審議決定するまでの間就業を禁止する出勤停止の措置や、企業が従業員を出社(業務従事)させるのは不適当と認める事情がある場合に行われる出勤停止ないし自宅待機の措置がある。

いわゆる、@『出勤停止』は就業規則上の懲戒処分の一つである出勤停止で、A『自宅待機』は懲戒処分がまだ決定されず、自宅待機の間に調査して処分を決定するという目的のものです。

ここまでの両者の相違は、理解していたのですが、問題は自宅待機における『賃金支払方法』の考え方なのです。


@『出勤停止』の場合、出勤停止期間中、賃金を支払わないのは、ノーワーク・ノーペイの原則に基づき、何ら問題はない。減給の制裁と異なり、労務の受け取りそのものを拒否するのですから、「減給額が1日の平均賃金の半額以下」等の制限もかかりません。 (出勤停止処分による無給処分は減給処分に該当しない。)

A『自宅待機』の際には、私は就労の拒否という考え方をとり調査期間中、休業手当の100分の60を払って休ませて、実務上、処理させていました。

どうも、この休業手当での処理方法が誤っているようなのです。
(昨日、ベテランの社労士先生から指摘され、はじめて気がつきました。)

なぜならば、

休業手当の場合、「調査上の必要があれば、いっでも出社できるように待機しておくこと」などと、命令はできず。かつ、民法第536条第2項に基づき、残りの40%についても、労働者は請求可能という理由からです。

また会社が、自己の経営上の判断から、「自宅に待機していなさい」と命じた場合、自宅で待機していることが、業務命令に基づく労務提供に該当すということです。
例外的に、本人が社内で、証拠隠滅やさらなる不正を働くおそれがある場合に、出勤を差し止めることは、会社の正当な権利と認められます。そうでない限り、自宅待機として賃金を100%支払う必要がある。

いずれにしろ、ここらへんは民法の危険負担が分かっていないとなかなか理解しずらいところですね。

まだまだ勉強不足であることを反省し、
今日は、日曜出勤分の振り休を取っていますので、これから 伊藤 真の民法債権総論を少し読み返そうと思っています。


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2006年03月02日

『法42条の2』とマクドナルド

当社では管理職に対して、管理職昇格研修を実施しております。
この管理職研修で2時間程、講師として新任管理職対象に『労務管理の基礎知識、労基法』をテーマに話す機会があります。

その研修の中で、必ず触れる条文があります。
それは何かと言うと、労基法10条 “使用者の定義”と41条の2項 “労働時間、休憩、休日に関する適用除外”に関する部分です。

この研修を通して、
法律で定めるらる管理職と会社が考え規定する管理職の役割を踏まえ、研修の参加者に対して“管理職とはどういうものか”ということを徹底的に教育していきます。

具体的には、経営の視点から
 ☆ 主任を管理職として配置することの組織運営上の必要性
 ☆ 組織構成・職制・配置に関する企業の裁量、経営権の問題

また、法律上の問題として
法41条の2に関しての、通達上の判断基準、裁判所での判決等を含めて、企業にとっては相当厳しい判断基準が求められているという法律の実情、争点まで詳しく説明しています。

何故、ここまで話すかというと、
当人に“管理職としての自覚、意識”を持たせることがネライです。これがない状態で、管理職として送り出してしまうことを、“労務管理上”のリスクと考えるからです。

当社では就業規則上、『主任以上を管理職』として規定しています。
これは、一般的にかなり無理があるのは承知の上です。

管理職研修の実施、処遇においての役職手当の支給、時間管理の配慮(出退勤)等において企業として考慮すべき必要な措置は取っています。
ただ、私にとって一番の安心材料は、主任になった当人が、『自分は管理職である』という強い自覚をもってくれている点なのです。


ですが、時々頭をふっとヨギルノデス。あの事件が、そう『マクドナルドの残業未払い問題』どんっ(衝撃)


企業としての『現状』『法律の求めるあるべき姿』の狭間の中で、労務管理上の最適な解をだすことが、人事労務屋の仕事と考えるならば、まだまだ自分は非力であると思う今日この頃です。

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2006年02月27日

それを決めるのは貴方の仕事です!

病院の会議室での出来ごと、この病院の経営責任者である副院長から会議の席上、

『今年、法改正行われるのは分かりました。 就業規則規変える必要性も理解しました。
だから当法人としは、どの様に変更すればよいのか、その結論を示すのが“専門家である、貴方の仕事でしょう”(怒)』と叱責を受けた。

昨年から、3回程グループ内の人事労務担当者を集め、“高年齢者雇用安定法改正”にともなう定年延長義務化の措置への対応策を会議として開催してきました。
その会議の中で、『経営を圧迫しないで雇用延長義務を果たす方法』の私なりのスキームを提示しています。

それは、
  @“定年延長”ではなく継続雇用制度として再雇用する。(大原則)
  A 対象希望者全員を“嘱託社員”として受け入れる。 ・・・・(助成金の活用)
  B“嘱託社員”として受け入れ、選別する社員の『基準』を労使懇談会の場で
    労使双方協議の上で決定する。
というものです。

@を踏まえた上で、ABの就業規則 定年の条文の変更作成例およびそれに付随する『嘱託規定』の作成例、その『基準』の考え方等を準備し、配布した上での説明をしているのです。

各法人によって経営環境(雇用状況、人事施策等)が違うので、後は自法人にてA or Bのどの手法でいくのか社内で十分討議した上で決めてくださいということで会議を終えているのです。

にも関わらず、冒頭の経営責任者のあの発言です。

この雇用延長のテーマは、企業にとって本当に経営上の大きな問題であると判断しております。 それ故に、然るべき会議体にて十分な議論を経て、経営者として結論を出すべき経営課題なのです。

希望者全員を対象にするのか、会社が必要とするものに限定するのか、またその場合は『基準』を具体的にどう決めるのか。それを現場の経営状況を考慮に入れ、法人内で議論して意思決定すればいいだけの話です。

その法人の出した結論をもって、条文の置き方、法律解釈、『基準の設定方法』等でアドバイスを求められるのであれば、まだ理解できるのですが。

ここらへんの考え方を、この病院の人事労務課長及び経営責任者は全く理解していないです。
最初から本部にマル投げで、こんな問題は現場が考える問題ではないというスタンスです。

私が一番危惧している事は、人事担当者及び経営責任者も含めて『思考が完全に停止』しまっているという状況そのものです。  

何も考えていない、何も決められない、何もアクションが取れないう組織構造です。

一事が万事です。

われわれグループの経営目標の一つに『自立実践型の組織』を目指すとあります。


それを決めるのは経営責任者である“貴方の仕事”なのです。



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2006年02月22日

職場のメンタルヘルス

今日、所属している支部会より3月の開業部会・勤務等合同研修会の連絡が来た。

今回の研修のテーマが「職場のメンタルヘルス対策」ということです。

当社も業種柄(サービス業)、本当に精神疾患で退職していく社員が多い。

つい最近も、神奈川県の事業所の責任者より「うつ病の社員」の対応に関して相談を受

けた。



「うつ病」の診断により、3ッ月の休職期間を経て、復職し現場に復帰してきたが、

社員の持参してきた医師の診断書によれば、「完治はしていないが、通常の業務に充分

耐えられる状態」と書かれている。 ただ、その責任者によると「とてもじゃないが、

通常の仕事ができる状態ではなく。何とかできないか?」というものであった。

この何とかできないか?とは、本人に何とか辞めて貰いたいということである。


就業規則には、休職期間終了後、その傷病が完治していない場合、その終了日を

もって「自然退職」する。と規定されています。

本人は、当然会社を辞めたなく継続して“働きたいという意思”をもっている。

ただ、会社は本人に退職してもらい、早く代替の人員を補充したいと考えている。

いわゆる、会社に来て働いてはいるが、労働を完全に履行していない状態というわけ

です。

恐らく、大企業であれば充分な休職期間があり、かつ復職後も原職の仕事に耐えられな

いという判断になれば、配置転換の措置がとられると思います。

しかし、中小企業の場合は、配置転換も難しく悠長に構えられない現状があります。


ここらへん、現場の実情を考えた上で、労働基準法を遵守し労務管理しなければなら

ない点が、中小企業の人事労務担当者として一番悩むところです。



この社員には会社が指定する病院にて診断してもらい、その診断結果をもって、

今後の処遇等の問題を話し合うことになっていますが、会社としては、現場の状況を

考えて本人に「退職」してもらうことになると思います。

ここで忘れてはならない重要なことは、
会社は、そのうつ病になった「原因」を追求して、安全衛生の上で何らかの措置、対策

を講じる義務があるということです。 そう、いわゆる「安全配慮義務」です。

会社として、この「安全配慮義務」=「健康配慮義務」の考え方は余り重要視されていません。

問題が発生した「結果」のみを直視した解決方法だけでは、不十分で、問題の真因を捉えることはできず、必ず同様な問題が再発してしまいます。

勤務体制、職場内のコミュニケーション不足、相談できるリーダーの不在等いろいろな「原因」が考えられますが、中小企業もそろそろ真剣に「職場のメンタルヘルス」を考えていく必要があると思います。


 


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2006年02月11日

自分の専門分野はナニ?

今の会社に転職した頃に、会社の顧問になっている人事コンサルタントからこんな事をいわれたことがありました。
「甚平さんはさすがに社労士だけあって労務管理を含めた労働法は強いですね」
しかし、そのお褒めの言葉を頂いた後、「人と組織を活性化する分野でもある組織論を少し勉強したほうが良いですよ、この分野こそ企業(社長)の確かなニーズがあるので」と...
んん...本当に痛いところを突かれたと、その時は思いました。
この人事コンサルタントの方は、「組織改革のための意識改革、リーダーシップ育成」といったところが専門でしたので、上記のような発言につながったわけです。

確かに自分のキャリアでは営業職が長く、人事の仕事は社労士合格後のわずか5年程度であって、会社組織内での“広範な組織人事の業務経験もなく”かつ学問でも“組織論というものを系統だてて学んだことはまったく無いわけです” 
正直、人事労務屋を看板としている甚平にとってここが一番、経験がなく不得手な分野でもあります。
その不得手を克服したいために、人事制度・賃金制度・モチーベーション理論といったセミナーに参加したり、タクサンの書籍を読みましたが、どうも“頭の中では漠然とは理解できているのですが、腹のなかにスポーンと落ちてこないない”です。(ニガ笑い)
やはり、ここらへんは実践を通した経験知がないと、コンサルとしての仕事は無理という若干コンプレックス似た気持ちを持っていました。

しゃかしながら、最近甚平の中で、「無理なものは無理、自分が出来る得意な分野で頑張ればイイジャン」という決して背伸びをしない素直な気持が芽生えてきました。

そうです、自分の得意なフィールドである「中小企業における労務管理、労働法務といった分野」でプロとして勝負すればイイジャン。
社労士という資格を取った以上、その社労士であることの最大の武器である労働法で勝負すればいいわけです。

ここで宣言いたします。私、甚平の専門は労働法務です。

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2006年02月09日

就業規則を考える

中小企業でちゃんとした就業規則を作成している会社て、多いのでしょうか?

この場合の、「ちゃんとした」という意味は、単にモデル就業規則のコピーではなく、法改正に適応しかつ、自社の規模、業種、就業環境等の実態に応じたものということです。

“うち”の場合で考えると、関連会社を含め、本部人事部労務担当である私が、就業規則の変更、作成における法律的な考え方、その運用方法までを含めて、各事業所の人事労務担当者へ指導・助言をおこなっています。 中小企業の割にはコンプラアンスを遵守していこう姿勢はかなり強いのではと思っています。

しかし「ちゃんとした就業規則」があれば、それだけで安心できるかというと、そうではないですよね、これが…。 この安心できないところが、まさに“うちの会社”というより“中小企業全般”に言える、ある問題と関係しているように思います。

その問題とは何かと言うと、
 
@管理職を含め社員が就業規則を「読んでいない」
A人事労務担当者ですら「労働基準法」を正しく理解していない                                   
Bすなわち就業規則の内容にそった労務管理ができていない

ということです。 所謂、「仏作って魂入れず」、「ちゃんとした就業規則」はあるけれど、現場でキチット運用されていないという甚だ悲しい現実があるわけです。

例えば、「懲戒処分の減給の制裁で1回の制裁で賃金の20%減給してしまった。」等々
日常の労務管理の現場では、本当に怖い話がザクザク出てきます。

こんな状態ですので、うちの会社では主任以上の管理職昇格研修時に「労務管理の基礎知識として労働基準法」のコマを2時間ほど、研修の中に組み入れています。また、定期的に“労基署より厳しい労務監査”も実施しております。
これらを実施して以来、現場の管理職の労務管理に対する理解度が深まり、“ぞーっとするような”恐い話は多少減少してきています。

社労士ネタとしえ就業規則の有無、内容、作成方法等の話題が多いようですが、その運用の必要性を労務管理と関連させてブログネタとして書いている開業社労士さんは少ないデスね。

現場の実態に即した(その業界に精通している)、就業規則の運用=労務管理は非常に重要です。 この就業規則の運用というところは、中小企業の社長さんにとっては、まだまだニーズとして顕在化はされていないようです。 ただ、潜在ニーズの掘り起しを上手行えば、社労士にとっては「就業規則の作成・変更プラスその運用」と仕事の幅が広がっていくサービスでは?と一人楽観的に考えてみましたが、皆さんはどう思われるでしょうか?




posted by 人事屋ジンベイ at 22:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 労働法務 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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